民法第550条・債権
民法第550条:書面によらない贈与の解除
書面によらない贈与は各当事者が解除できますが、履行の終わった部分については解除できません。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「あげる」って言ったけど、やっぱりやめたい。もう無理?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
書面がなければ、まだ引き返せる。 民法550条じゃ。ただし、履行が終わった部分は別——そこで線が引かれておる。
条文
書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 対象 | 書面によらない贈与 |
| 誰が | 各当事者(贈与者・受贈者の双方) |
| 効果 | 解除をすることができる |
| ただし書 | 履行の終わった部分 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「各当事者」だから、もらう側からも解除できるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文はそう書いておる。 一方だけの権利とはしておらぬのう。
そして「履行の終わった部分については、この限りでない」——部分ごとに判断する書きぶりじゃ。 一部だけ渡した場合、その部分は解除できぬ、と読める。
判例①——「履行の終わった」とは
最判昭和40年3月26日(民集第19巻2号526頁/昭和39(オ)370)は、 不動産の贈与契約にもとづいてその不動産の所有権移転登記がされたときは、 その引渡しの有無を問わず、民法550条にいう履行が終わったものと解すべきである としました。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
引渡しが済んでおらずとも、登記登記不動産の権利関係を法務局の登記簿に記録して公示する制度。不動産の物権変動は、登記をしないと第三者に主張できません。用語ページを見る →がされておれば履行は終わったものと扱う——**そう判断した事例じゃな。
判例②——「書面」とは
最判昭和60年11月29日(民集第39巻7号1719頁/昭和57(オ)942)は、 甲から不動産を取得した乙がこれを丙に贈与した場合において、 乙が司法書士に依頼して、登記簿上の所有名義人である甲に対し、 その不動産を丙に譲渡したので甲から直接丙に所有権移転登記をするよう求める旨の内容証明郵便を差し出した など判示の事情があるときは、その内容証明郵便は民法550条にいう書面に当たる としました。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
受贈者あてじゃなくて、第三者あての手紙でも「書面」になるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
この事例ではそう判断された、ということじゃ。「など判示の事情があるとき」と書かれておる——事情を離れて一般論に広げてはならぬぞ。
資格別の演習
書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができる。ただし、履行の終わった部分については解除することができない。
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解答:◯
正しい記述です。民法550条がそのとおり定めています。
書面によらない贈与を解除することができるのは、贈与者に限られる。
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解答:×
誤りです。民法550条本文は「各当事者が解除をすることができる」と定めています。
不動産の贈与契約に基づいて所有権移転登記がされたときは、引渡しの有無を問わず、民法550条にいう履行が終わったものと解される。
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解答:◯
正しい記述です。最判昭和40年3月26日がそのとおり判断しています。
贈与者が登記簿上の所有名義人である第三者にあてて差し出した内容証明郵便が、民法550条にいう書面に当たるとされた事例がある。
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解答:◯
正しい記述です。最判昭和60年11月29日は、判示の事情の下でその内容証明郵便が民法550条にいう書面に当たるとしました。