民法第398条の14・物権
民法第398条の14:根抵当権の共有
共有者は債権額の割合に応じて弁済を受けます。確定前に別の割合や優先の順序を定めることもできます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
民法398条の13の一部譲渡で根抵当権根抵当権一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保する抵当権(民法398条の2)。継続的な取引から生じる債権をまとめて担保できます。用語ページを見る →が共有共有一つの物を複数人で所有すること。各共有者は共有物の全部について、その持分に応じた使用ができます(民法249条1項)。用語ページを見る →になったら、配当はどう分けるの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法398条の14じゃ。債権額の割合が原則。ただし別の定めを置くこともできる——ただし書が長いのが特徴じゃぞ。
1項:債権額の割合が原則
根抵当権の共有者は、それぞれその債権額の割合に応じて弁済を受ける。ただし、元本の確定前に、これと異なる割合を定め、又はある者が他の者に先立って弁済を受けるべきことを定めたときは、その定めに従う。
| 内容 | |
|---|---|
| 原則 | それぞれその債権額の割合に応じて弁済を受ける |
| 例外① | 元本の確定前に、これと異なる割合を定めたとき |
| 例外② | 元本の確定前に、ある者が他の者に先立って弁済を受けるべきことを定めたとき |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「先立って弁済を受ける」! 共有なのに順番をつけられるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よう気づいたのう。ふつう持分持分共有者が共有物に対して有する権利の割合のこと。各共有者の持分は相等しいものと推定されます(民法250条)。用語ページを見る →の割合で分けるのが共有の姿じゃ。じゃが根抵当権の共有では、優先の順序まで決めておける。
そして例外はどちらも「元本の確定前に」定めたものに限られる。確定後に慌てて決めても遅い、ということじゃな。
民法249条以下の共有との違い
| 物の共有共有一つの物を複数人で所有すること。各共有者は共有物の全部について、その持分に応じた使用ができます(民法249条1項)。用語ページを見る →(民法249条以下) | 根抵当権の共有(398条の14) | |
|---|---|---|
| 割合の基準 | 持分 | 債権額の割合 |
| 順位づけ | 条文に定めなし | 先立って弁済を受ける定めが可能 |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
同じ「共有」という言葉でも、中身が違う。民法264条が「この節の規定は、数人で所有権以外の財産権を有する場合について準用する。ただし、法令に特別の定めがあるときは、この限りでない」としておったのを思い出すとよいぞ。398条の14は、まさにその特別の定めじゃ。
2項:共有者による譲渡
根抵当権の共有者は、他の共有者の同意を得て、第三百九十八条の十二第一項の規定によりその権利を譲り渡すことができる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 誰が | 根抵当権の共有者 |
| 誰の同意 | 他の共有者 |
| 何を | 民法398条の12第1項の規定によりその権利を譲り渡すことができる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
他の共有者の同意も要るんだね。設定者の承諾のほかに。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そのとおりじゃ。398条の12第1項を引いておるのじゃから、設定者の承諾は当然に必要。そのうえで他の共有者の同意が上乗せされる。
共有者にとっては、知らぬ相手と共有関係に入れられては困るからのう。民法251条1項が共有物の変更に他の共有者全員の同意を求めておるのと、通じるものがあるのう。
資格別の演習
根抵当権の共有者は、それぞれその債権額の割合に応じて弁済を受ける。
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解答:◯
正しい記述です。民法398条の14第1項本文がそのとおり定めています。
元本の確定前に、ある共有者が他の共有者に先立って弁済を受けるべきことを定めたときは、その定めに従う。
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解答:◯
正しい記述です。民法398条の14第1項ただし書がそのとおり定めています。
根抵当権の共有者がその権利を譲り渡すには、他の共有者の同意を得なければならない。
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解答:◯
正しい記述です。民法398条の14第2項がそのとおり定めています。なお、民法398条の12第1項によるものであるため、根抵当権設定者の承諾も必要です。