民法第393条・物権
民法第393条:共同抵当における代位の付記登記
代位によって抵当権を行使する者は、その抵当権の登記に代位を付記することができます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
民法392条2項で代位できるようになったとして、それって登記登記不動産の権利関係を法務局の登記簿に記録して公示する制度。不動産の物権変動は、登記をしないと第三者に主張できません。用語ページを見る →に出るの?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこを定めるのが民法393条じゃ。付記することができる——「しなければならない」ではないぞ。そこが読みどころじゃ。
条文の内容
前条第二項後段の規定により代位によって抵当権を行使する者は、その抵当権の登記にその代位を付記することができる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 誰が | 民法392条2項後段の規定により代位によって抵当権を行使する者 |
| どこに | その抵当権の登記に |
| 何を | その代位を付記することができる |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「できる」だから、しなくてもいいんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文の言葉はそのとおりじゃ。義務ではなく、できる。
もっとも、付記しておけば代位の関係が登記から見えるようになる。取引に入ろうとする者への公示という意味は大きかろうな。民法376条2項が「付記の前後」で順位を決めておったのと同じく、付記登記は抵当権の世界で重い役割を負っておる。
代位の優先弁済権と登記
物上保証人の不動産どうしが共同抵当の目的である事案について、最高裁は次のように判断しました。
物上保証人甲所有の不動産と物上保証人乙所有の不動産を共同抵当の目的として抵当権が設定された場合において、甲所有の不動産が先に競売されて先順位抵当権者が弁済を受けたときは、甲所有不動産の後順位抵当権者は、甲が乙に対する求償権の範囲内において代位取得する乙所有不動産の先順位抵当権から優先して弁済を受けることができ、右優先弁済権を主張するについては登記を要しない。 (最判平成元年11月24日・集民第158号225頁)
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「登記を要しない」! 393条の付記がなくても主張できるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
要旨はまさにそう述べておる。甲が乙に対する求償権の範囲内において代位取得する乙所有不動産の先順位抵当権から優先弁済を受けられ、その優先弁済権の主張に登記を要しない、と。
条文が「付記することができる」と書いておることと、静かに響き合っておるのう。
392条・393条の並び
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 民法392条1項 | 同時配当における按分 |
| 民法392条2項 | 異時配当と代位 |
| 民法393条 | 代位の付記登記 |
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
392条で生まれた代位を、393条が登記の上で表せるようにする。二つで一組の条文じゃな。
そして民法398条の16により、根抵当権根抵当権一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保する抵当権(民法398条の2)。継続的な取引から生じる債権をまとめて担保できます。用語ページを見る →にこの2か条が適用されるのは**共同根抵当共同根抵当数個の不動産について、設定と同時に同一債権の担保である旨の登記をした根抵当権(民法398条の16)。この登記がある場合に限り、共同抵当の規定が適用されます。用語ページを見る →の登記をした場合に限られる**。
資格別の演習
民法392条2項後段の規定により代位によって抵当権を行使する者は、その抵当権の登記にその代位を付記することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法393条がそのとおり定めています。
民法392条2項後段により代位によって抵当権を行使する者は、その抵当権の登記に代位を付記しなければならない。
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解答:×
誤りです。民法393条は「その代位を付記することができる」と定めており、義務ではありません。
物上保証人甲所有の不動産と物上保証人乙所有の不動産を共同抵当の目的として抵当権が設定され、甲所有の不動産が先に競売されて先順位抵当権者が弁済を受けたときは、甲所有不動産の後順位抵当権者は、甲が乙に対する求償権の範囲内において代位取得する乙所有不動産の先順位抵当権から優先して弁済を受けることができ、その優先弁済権を主張するについて登記を要しない。
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解答:◯
正しい記述です。最判平成元年11月24日(集民第158号225頁)の裁判要旨がそのとおり判示しています。
一次情報を確認する
- e-Gov法令検索:民法第393条
- 最判平成元年11月24日(集民 第158号225頁)(昭和63(オ)1539)