民法第216条・物権
民法第216条:水流に関する工作物の修繕等
他の土地の貯水・排水・引水の工作物が壊れて自分の土地に損害が及ぶときは、修繕や予防工事をさせることができます。「おそれ」の段階で動ける点が重要です。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
隣の土地の貯水タンクにひびが入ってる。まだ漏れてないけど、割れたらうちが水浸しだよ……。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法216条を見るがよい。**「及ぶおそれがある場合」**まで含めて書かれておる。壊れてからでは遅い、という条文じゃ。
条文の内容
他の土地に貯水、排水又は引水のために設けられた工作物の破壊又は閉塞により、自己の土地に損害が及び、又は及ぶおそれがある場合には、その土地の所有者は、当該他の土地の所有者に、工作物の修繕若しくは障害の除去をさせ、又は必要があるときは予防工事をさせることができる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 対象の工作物 | 他の土地に貯水・排水・引水のために設けられたもの |
| 原因 | その工作物の破壊又は閉塞 |
| 状況 | 自己の土地に損害が及び、又は及ぶおそれがある |
| 請求できる相手 | 当該他の土地の所有者 |
| 請求できる内容 | ① 工作物の修繕 ② 障害の除去 ③ 必要があるときは予防工事 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「させることができる」って書いてある。自分でやるんじゃなくて、相手にやらせるんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そこが民法215条との分かれ目じゃな。215条は天災が原因ゆえ「自己の費用で」自ら工事する。216条は他の土地の工作物が原因ゆえ、その土地の所有者に求める。
原因がどちら側にあるかで、動く人が入れ替わる。条文を並べれば、その筋がはっきり見えよう。
「おそれ」で動ける条文
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法199条の占有保全の訴え占有保全の訴え占有を妨害されるおそれがあるときに、妨害の予防または損害賠償の担保を請求する訴え(民法199条)。まだ妨害が起きていない段階で使えます。用語ページを見る →を思い出すのじゃ。あれも「妨害されるおそれがあるとき」に動ける条文じゃった。被害が出てからでは取り返しがつかぬ場面では、民法は先回りを認める。216条の「予防工事」も同じ発想じゃな。
費用の負担
民法217条が「前二条の場合において、費用の負担について別段の慣習があるときは、その慣習に従う」と定めています。民法215条と216条の両方が対象です。
資格別の演習
他の土地に貯水、排水又は引水のために設けられた工作物の破壊又は閉塞により自己の土地に損害が及ぶおそれがある場合には、その土地の所有者は、当該他の土地の所有者に予防工事をさせることができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法216条は「必要があるときは予防工事をさせることができる」と定めています。損害が現実に及んでいなくても、そのおそれがあれば請求できます。
民法216条により請求できるのは、すでに自己の土地に損害が及んでいる場合に限られる。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。条文は「損害が及び、又は及ぶおそれがある場合」としています。
民法215条及び216条の場合において、費用の負担について別段の慣習があるときは、その慣習に従う。
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解答:◯
正しい記述です。民法217条が「前二条の場合において」として、両条を対象に定めています。