民法第199条・物権
民法第199条:占有保全の訴え
妨害される「おそれ」の段階で動ける訴えです。予防を求めるか、損害賠償の担保を求めるか——請求できることが「又は」で結ばれている点が要注意です。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
隣の崖が崩れそうなの。まだ何も起きていないけど、起きてからじゃ遅いよね……。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そのための条文があるぞ。民法199条の占有保全の訴え占有保全の訴え占有を妨害されるおそれがあるときに、妨害の予防または損害賠償の担保を請求する訴え(民法199条)。まだ妨害が起きていない段階で使えます。用語ページを見る →じゃ。起きる前に動ける、数少ない条文じゃな。
条文の内容
占有者がその占有を妨害されるおそれがあるときは、占有保全の訴えにより、その妨害の予防又は損害賠償の担保を請求することができる。
| 要素 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 場面 | 占有を妨害されるおそれがあるとき |
| 請求できること | 妨害の予防 又は 損害賠償の担保 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
あれ、民法198条は「及び」だったのに、ここは「又は」だ!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よう見つけたのう。条文の接続詞は、そのまま結論の差じゃ。198条は停止と賠償を並べて「及び」、199条は予防と担保を「又は」でつないでおる。試験ではここが問われるぞ。
「損害賠償の担保」
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「損害賠償」じゃなくて「損害賠償の担保」?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
まだ損害は生じておらぬからのう。生じてもおらぬ損害の賠償は請求できまい。じゃから条文は、将来もし損害が生じたときに備えて担保を出させるという形を採っておる。「おそれ」の段階の訴えらしい仕立てじゃな。
提起できる期間
民法201条2項が定めます。
占有保全の訴えは、妨害の危険の存する間は、提起することができる。この場合において、工事により占有物に損害を生ずるおそれがあるときは、前項ただし書の規定を準用する。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
民法198条や200条と違うて、「〜以内」という期限が置かれておらぬ。危険が続いておるあいだは提起できる、という構えじゃ。危険が去れば訴える必要もない、と考えれば納得がいこう。
3つの訴えの請求内容
| 訴え | 条文 | 請求できること | 接続 |
|---|---|---|---|
| 占有保持 | 民法198条 | 妨害の停止/損害の賠償 | 及び |
| 占有保全 | 民法199条 | 妨害の予防/損害賠償の担保 | 又は |
| 占有回収 | 民法200条 | 物の返還/損害の賠償 | 及び |
資格別の演習
占有者がその占有を妨害されるおそれがあるときは、占有保全の訴えにより、その妨害の予防又は損害賠償の担保を請求することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法199条がそのとおり定めています。
占有保全の訴えにより、占有者は妨害の予防および損害の賠償を請求することができる。
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解答:×
誤りです。民法199条が定めるのは「妨害の予防又は損害賠償の担保」です。損害賠償そのものではなく、その担保である点にも注意してください。
占有保全の訴えは、妨害の危険の存する間は提起することができる。
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解答:◯
正しい記述です。民法201条2項前段がそのとおり定めています。占有保持の訴え(同条1項)や占有回収の訴え(同条3項)と異なり、「〜以内」という期間制限は置かれていません。