民法第38条・総則

民法第38条〜第84条:削除

第三章「法人」のうち、民法38条から84条までは現行法で「削除」です。条数が第37条から第85条へ飛ぶ理由と、法人の規定が今どこにあるのかを確認します。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

条文を順に読んでたら、37条の次がいきなり85条になってた! わたし、ページを飛ばしちゃった?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

いや、合っておる。e-Gov法令検索で現行の民法を開いてみるがよい。第三十八条から第八十四条までのところに、こう書かれておる。

e-Gov法令検索が示していること

第三十八条から第八十四条まで 削除

47か条ぶんが、まとめて「削除」です。条文の中身は残っておらず、条数だけが空き番として置かれています。

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

どうして削除した条文の番号を、そのままにしておくの? 詰めて振り直せばいいのに。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

詰めてしもうたら、それより後ろの条文がぜんぶずれるじゃろう。民法177条も、民法709条も、番号が変わってしまう。判例も、教科書も、他の法律からの引用も、すべて食い違うことになる。だから空き番を残すのじゃよ。削除の跡は、法律が歩んできた道の記録でもあるのじゃな。

第三章「法人」に残っているもの

条文 内容
民法33条 法人の成立等
民法34条 法人の能力
民法35条 外国法人
民法36条 登記
民法37条 外国法人の登記
民法38条〜84条 削除

第三章の後は、民法85条から第四章「物」が始まります。

では、法人の規定は今どこにあるのか

民法33条2項が、その答えを示しています。

学術、技芸、慈善、祭祀、宗教その他の公益を目的とする法人、営利事業を営むことを目的とする法人その他の法人の設立、組織、運営及び管理については、この法律その他の法律の定めるところによる

つまり、民法は入口を定めるだけで、中身は個別の法律に委ねる、という構えです。e-Gov法令検索で確認できる主な法律には、次のものがあります。

法律 法令番号
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 平成18年法律第48号
公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律 平成18年法律第49号
会社法 平成17年法律第86号

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

法人法人ほうじん生身の人間ではないのに、権利を持ち義務を負うことができる存在。法律の規定によらなければ成立しません(民法33条1項)。用語ページを見る →といっても、公益を目的とするもの、営利を目的とするもの、その姿はさまざまじゃ。それらを民法一本で抱え込むには、もはや無理があったということじゃろうな。

学習するうえでの注意

この空き番は、古い判例を読むときに効いてきます

たとえば、会社の政治資金の寄附について判断した最大判昭和45年6月24日(民集第24巻6号625頁)の参照法条には「民法43条」が挙げられています。しかし現行の民法43条は削除されており、法人の能力を定めているのは民法34条です。

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

判決に書いてある条数を、そのまま今の民法で引いても見つからないんだ……。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そこじゃ。古い判決は、その当時の条数で書かれておる。制限行為能力者の詐術についての最判昭和44年2月13日(民集第23巻2号291頁)が「民法二〇条」と呼んでおるのも、現行の民法21条のことじゃ。

条数がずれておるかもしれぬと疑ったら、必ず e-Gov法令検索で現行法を開いて確かめるのじゃぞ。記憶で埋めてはならぬ。

削除された条数を持つ他の場面

条文の削除は、民法の第三章に限った話ではありません。条数が飛んでいたら、まず「削除されている可能性」を疑い、e-Gov法令検索で現行法を確認するのが確実です。

確認すること 方法
その条数が現行法にあるか e-Gov法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/ )で当該法令を開く
判決が引く条数が今どれにあたるか 判決の参照法条と、現行法の条文内容を突き合わせる

資格別の演習

行政書士正誤問題AI生成類題

現行の民法において、第三章「法人」のうち第38条から第84条までは削除されている。

解答・解説を見る

解答:

正しい記述です。e-Gov法令検索の現行民法では、当該箇所が「第三十八条から第八十四条まで 削除」と表示されます。第三章に残っているのは民法33条から37条までの5か条です。

司法書士正誤問題AI生成類題

民法38条から84条までが削除されたことに伴い、民法85条以下の条数も繰り上げられた。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。条数は繰り上げられておらず、第37条の次は第85条(物の定義)です。削除された条数は空き番として残されています。条数を詰めると、それより後の条文の番号がすべてずれ、判例や他の法律からの引用と食い違ってしまうためです。

司法試験正誤問題AI生成類題

法人の設立、組織、運営及び管理については、民法のほか、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律や会社法などの個別の法律が定めている。

解答・解説を見る

解答:

正しい記述です。民法33条2項は「この法律その他の法律の定めるところによる」と定めており、詳細は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成18年法律第49号)、会社法(平成17年法律第86号)などに委ねられています。

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