刑法第241条・窃盗及び強盗の罪
刑法第241条:強盗・不同意性交等及び同致死
強盗の罪と不同意性交等の罪の双方を犯した場合の規定です。どちらを先に犯しても成立し、いずれも未遂であれば刑を減軽できる余地が残されています。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
「〜をも犯したとき」——順序を問わないんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文が双方向に書いてあるからのう。強盗が先でも、177条の罪が先でも当たる。225条の2でも見た書き方じゃな。
条文の内容
| 項 | 内容 | 刑 |
|---|---|---|
| 1項 | 強盗の罪もしくはその未遂罪を犯した者が第177条の罪もしくはその未遂罪をも犯したとき、または同条の罪もしくはその未遂罪を犯した者が強盗の罪もしくはその未遂罪をも犯したとき | 無期または7年以上の拘禁刑 |
| 2項 | 前項の場合のうち、その犯した罪がいずれも未遂罪であるときは、人を死傷させたときを除き、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思によりいずれかの犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する | |
| 3項 | 1項の罪に当たる行為により人を死亡させた者 | 死刑または無期拘禁刑 |
1項——双方向の書き方
| 順序 | 条文の当てはまり |
|---|---|
| 強盗 → 不同意性交等不同意性交等刑法176条1項各号が掲げる行為・事由等により、同意しない意思を形成し、表明しもしくは全うすることが困難な状態にさせ、またはその状態に乗じて、同法177条1項が定める「性交等」をすること。5年以上の有期拘禁刑です。用語ページを見る → | ◯ |
| 不同意性交等 → 強盗 | ◯ |
いずれも未遂であっても「もしくはその未遂罪」に含まれます。
2項——2つの減免
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
本文とただし書で、効果が違う!
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
そのとおり。本文は任意的減軽、ただし書は必要的減免じゃ。しかもただし書は中止未遂中止未遂自己の意思により犯罪を中止した場合の未遂(刑法43条ただし書)。刑は必ず減軽または免除されます。用語ページを見る →を捉えておる。刑法43条ただし書と同じ発想じゃな。
| 部分 | 条件 | 効果 |
|---|---|---|
| 本文 | いずれも未遂罪(人を死傷させたときを除く) | 刑を減軽することができる(任意的) |
| ただし書 | 自己の意思によりいずれかの犯罪を中止した | 刑を減軽し、又は免除する(必要的) |
3項——致死
| 条文 | 刑 |
|---|---|
| 刑法240条後段(強盗致死) | 死刑または無期拘禁刑 |
| 刑法241条3項 | 死刑または無期拘禁刑 |
未遂
第243条が挙げるのは「第241条第3項」です。1項の罪の未遂は、条文上、未遂処罰の対象になっていません。1項自体が未遂罪を取り込む形で書かれているためです。
資格別の演習
不同意性交等の罪を犯した者が強盗の罪をも犯したときも、刑法241条1項が適用される。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。条文は双方向に書かれており、順序を問いません。
刑法241条2項ただし書により、自己の意思によりいずれかの犯罪を中止したときは、その刑は必ず減軽または免除される。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。本文の任意的減軽(「減軽することができる」)とは効果が異なります。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
次の242条は、自分の物でも他人の物とみなすという特則じゃ。