刑法第129条・往来を妨害する罪
刑法第129条:過失往来危険
過失により汽車・電車・艦船の往来の危険を生じさせ、または転覆等をさせる罪です。2項は業務に従事する者による場合を加重します。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
運転士さんのミス、みたいな場面?
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
2項がまさにそこを捉えておる。条文は「その業務に従事する者」と書き、一般の過失より重く扱っておるのじゃ。
条文の内容
| 項 | 内容 |
|---|---|
| 1項 | 過失により、汽車・電車もしくは艦船の往来の危険を生じさせ、または汽車もしくは電車を転覆させ、もしくは破壊し、もしくは艦船を転覆させ、沈没させ、もしくは破壊した者は、30万円以下の罰金に処する |
| 2項 | その業務に従事する者が前項の罪を犯したときは、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処する |
1項が包む範囲
過失犯過失犯罪を犯す意思がなくても処罰される犯罪。刑法38条1項ただし書の「法律に特別の規定がある場合」にあたるものだけが処罰されます。用語ページを見る →である129条1項は、故意犯でいえば**125条(往来危険)と126条1項・2項(転覆等)**にあたる結果を、まとめて受け止めています。
| 故意犯 | 対応する過失犯 |
|---|---|
| 125条(往来危険) | 129条1項 |
| 126条1項・2項(転覆等) | 129条1項 |
2項——業務者の加重
| 項 | 主体 | 刑 |
|---|---|---|
| 1項 | 制限なし | 30万円以下の罰金 |
| 2項 | その業務に従事する者 | 3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金 |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
117条の2と同じ発想だ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よく結びつけたな。ただし書き方が違うぞ。117条の2は「業務上必要な注意を怠った」という注意義務の内容で加重する。129条2項は「その業務に従事する者が」という主体の身分で加重するのじゃ。
| 条文 | 加重の理由の書き方 |
|---|---|
| 刑法117条の2 | 業務上必要な注意を怠ったこと/重大な過失 |
| 刑法129条2項 | その業務に従事する者であること |
資格別の演習
過失により電車の往来の危険を生じさせた者は、30万円以下の罰金に処せられる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。刑法129条1項の定めです。
刑法129条2項は、業務に従事する者が同条1項の罪を犯した場合に、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処すると定めている。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。1項の罰金刑のみの法定刑に対し、拘禁刑が選択できるようになります。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
第十一章はここまで。次の第十二章は、これまでとは守るものが変わる。その人の場所を守る章じゃ。