刑法第122条・出水及び水利に関する罪
刑法第122条:過失建造物等浸害
過失により出水させて浸害する罪です。失火罪(116条)にあたる位置づけですが、業務上・重過失の加重規定が置かれていません。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
水の章の「失火」だね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
位置づけはそのとおりじゃ。じゃが片方だけにあって、もう片方にないものがある。読み終えたら探してみよ。
条文の内容
過失により出水させて、第百十九条に規定する物を浸害した者又は第百二十条に規定する物を浸害し、よって公共の危険を生じさせた者は、二十万円以下の罰金に処する。
2つの場合
| 場合 | 客体 | 公共の危険 |
|---|---|---|
| ① | 119条に規定する物(現住建造物等) | 条文は要求していない |
| ② | 120条に規定する物 | 要求する |
過失犯過失犯罪を犯す意思がなくても処罰される犯罪。刑法38条1項ただし書の「法律に特別の規定がある場合」にあたるものだけが処罰されます。用語ページを見る →としての構造は、失火罪(116条)とまったく同じです。
116条との比較
| 条文 | 刑 | 業務上・重過失の加重 |
|---|---|---|
| 刑法116条(失火) | 50万円以下の罰金 | あり(117条の2) |
| 刑法122条(過失建造物等浸害) | 20万円以下の罰金 | なし |
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
そうか、117条の2にあたる条文が、水の章にはないんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
よく気づいた。罰金の額も半分以下じゃ。似ているようで対称ではない——これが第九章と第十章の関係じゃな。
資格別の演習
過失により出水させて現住建造物を浸害した者は、20万円以下の罰金に処せられる。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。刑法122条は「第119条に規定する物を浸害した者」を挙げています。
過失建造物等浸害罪には、業務上必要な注意を怠った場合の加重規定が置かれている。
解答・解説を見る
解答:×
誤りです。業務上失火等(刑法117条の2)にあたる規定は、出水及び水利に関する罪には置かれていません。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
章の締めくくりは123条じゃ。ここで「水利」という言葉が、ようやく正面に出てくるぞ。