刑法第115条・放火及び失火の罪

刑法第115条:差押え等に係る自己の物に関する特例

自己の所有物でも、差押えや物権の負担、賃貸、配偶者居住権の設定、保険が付いている場合は、他人の物を焼損した例によります。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

自分の家でも、他人の物として扱われることがあるの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そうじゃ。その物に他人の利害がぶら下がっている場合はな。条文が5つの場合を並べて挙げておる。

条文の内容

第百九条第一項及び第百十条第一項に規定する物が自己の所有に係るものであっても、差押えを受け、物権を負担し、賃貸し、配偶者居住権が設定され、又は保険に付したものである場合において、これを焼損したときは、他人の物を焼損した者の例による。

5つの場合

① 差押えを受けた
② 物権を負担した
③ 賃貸した
④ 配偶者居住権が設定された
⑤ 保険に付した

これらのいずれかにあたるとき、自己の所有物であっても「他人の物を焼損した者の例による」——つまり109条1項・110条1項が適用されます。

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

配偶者居住権って、民法で見たあれだよね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

民法1028条以下が定める権利じゃな。民法改正でこの権利が生まれ、刑法115条の列挙にも加えられた。民法と刑法がつながっているよい例じゃ。

効果——どの条文に戻るか

元の条文 通常(自己所有) 115条が働くとき
109条 2項:6月以上7年以下、公共の危険がなければ罰しない 1項:2年以上の有期拘禁刑
110条 2項:1年以下の拘禁刑または10万円以下の罰金 1項:1年以上10年以下の拘禁刑

条文が指すのは109条1項と110条1項であり、108条は対象外です。108条の客体は現住・現在の建造物等なので、そもそも「自己の所有だから軽く」という発想が働かないためです。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

自己の所有に係る建造物であっても、これを賃貸している場合に焼損したときは、他人の物を焼損した者の例による。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法115条が「賃貸し」を挙げています。

司法試験正誤問題AI生成類題

刑法115条は、配偶者居住権が設定された物についても適用される。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。条文は「配偶者居住権が設定され」を明示的に挙げています。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

ここまでは故意の放火じゃ。次の116条から、うっかり火を出した場合に移るぞ。

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