刑法第114条・放火及び失火の罪
刑法第114条:消火妨害
火災の際に消火用の物を隠匿・損壊し、または消火を妨害する罪です。火をつけた者でなくても、消火を邪魔すれば重く処罰されます。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
1年以上10年以下……消火を邪魔しただけで、けっこう重いね。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
火は放っておけば広がる。消し止められるはずのものが消せなくなる——その意味は、火をつけるのに劣らぬのじゃ。
条文の内容
火災の際に、消火用の物を隠匿し、若しくは損壊し、又はその他の方法により、消火を妨害した者は、一年以上十年以下の拘禁刑に処する。
要件を分解する
| 要件 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 場面 | 火災の際に |
| 行為① | 消火用の物を隠匿し、もしくは損壊し |
| 行為② | その他の方法により、消火を妨害した |
| 刑 | 1年以上10年以下の拘禁刑 |
消火妨害消火妨害火災の際に、消火用の物を隠匿しもしくは損壊し、またはその他の方法により消火を妨害すること(刑法114条)。用語ページを見る →罪は、①で典型例を示し、②で受け皿を広げるという書き方をしています。
レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長
自分が火をつけてなくてもいいんだ。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
条文は主体を限っておらん。火災の際に消火を妨害する者なら誰でも主体じゃ。放火犯自身がさらに消火を妨害した場合も、条文の文言からは外れぬな。
121条の水防妨害と同じ形
第114条とまったく同じ構造の条文が、次の章にあります。
| 条文 | 場面 | 対象 | 刑 |
|---|---|---|---|
| 114条(消火妨害) | 火災の際 | 消火用の物 | 1年以上10年以下の拘禁刑 |
| 121条(水防妨害) | 水害の際 | 水防用の物 | 1年以上10年以下の拘禁刑 |
法定刑まで一致しています。火と水で対になっている条文です。
資格別の演習
火災の際に消火用の物を隠匿した者は、消火を現に妨害したと評価される限り、刑法114条により処罰される。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。条文は消火用の物の隠匿・損壊を、消火妨害の態様として明示しています。
刑法114条の法定刑は、水防妨害罪(刑法121条)と同じである。
解答・解説を見る
解答:◯
正しい記述です。いずれも1年以上10年以下の拘禁刑です。
ガレ博士フクロウ / 駅長補佐
次の115条は、「自分の物なら軽い」という原則に例外を作る条文じゃ。