刑法第104条・犯人蔵匿及び証拠隠滅の罪

刑法第104条:証拠隠滅等

他人の刑事事件に関する証拠を隠滅・偽造・変造し、または使用する罪です。「他人の」という限定と、証拠偽造罪の成否を扱った判例を確認します。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

自分の裁判のために証拠を消したら、この罪?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

条文をよく見よ。「他人の刑事事件に関する証拠」と書いてある。この2文字が、条文の射程を決めておるのじゃ。

条文の内容

他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を使用した者は、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。

要件を分解する

要件 条文の言葉
対象 他人の刑事事件に関する証拠
行為① 隠滅し
行為② 偽造し、もしくは変造し
行為③ 偽造もしくは変造の証拠を使用した
刑 3年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金

証拠隠滅証拠隠滅しょうこいんめつ他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、もしくは変造し、または偽造・変造の証拠を使用すること(刑法104条)。条文が「他人の」と限っている点が急所です。用語ページを見る →罪は、消す行為だけでなく、作り出す行為・使う行為まで並べて処罰しています。

「他人の」という限定

誰の事件か 104条の適用
他人の刑事事件 条文が正面から対象とする
自己の刑事事件 条文の文言に含まれない

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

でも103条では、自分をかくまわせた犯人に教唆犯が成立したよね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

よく覚えておったな。同じ問題の立て方が、この104条でもされるわけじゃ。条文が「他人の」と限っていることを出発点に据えるのが肝心じゃぞ。

判例——虚偽の供述調書と証拠偽造罪

最判平成28年3月31日は、参考人として捜査官に対して虚偽の供述をし、それに基づき供述調書が作成された場合とは異なり、第三者の覚せい剤所持という架空の事実に関する令状請求のための証拠を作り出す意図で、捜査官と相談しながら虚偽の供述内容を創作、具体化させ、それを供述調書の形式にした行為は、刑法104条の証拠偽造罪に当たるとしました。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

最高裁は「参考人が虚偽の供述をして調書が作られた場合とは異なり」と、はっきり区別しておる。書類ができれば何でも偽造というわけではないのじゃな。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

刑法104条は、証拠を隠滅する行為だけでなく、偽造・変造した証拠を使用する行為も処罰する。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。条文は「隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を使用した者」と並べています。

司法試験正誤問題AI生成類題

架空の事実に関する令状請求のための証拠を作り出す意図で、捜査官と相談しながら虚偽の供述内容を創作、具体化させ、供述調書の形式にした行為は、証拠偽造罪に当たりうる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。最判平成28年3月31日は、この行為を刑法104条の証拠偽造罪に当たるとしました。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

さて、103条と104条には共通の出口が用意されておる。次の105条じゃ。

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