刑法第81条・外患に関する罪

刑法第81条:外患誘致

外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は死刑に処せられます。刑法の中で、法定刑が死刑だけの罪はこの条文だけです。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

え、「死刑に処する」だけ!? ほかの選択肢がないの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そのとおりじゃ。刑法の中で、法定刑が死刑だけの罪は第81条ただひとつ。殺人罪(199条)でさえ「死刑又は無期若しくは五年以上の拘禁刑」じゃからのう。

条文の内容

外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する。

外患誘致外患誘致がいかんゆうち外国と通謀して日本国に対し武力を行使させること(刑法81条)。刑法の中で、法定刑が死刑だけの罪はこれひとつです。用語ページを見る →の罪です。

要件を分解する

要件 条文の言葉
① 相手 外国と
② 行為 通謀して
③ 結果 日本国に対し武力を行使させた

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

「行使させた」だから、実際に武力が使われないとダメなんだ。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

条文の文言はそうじゃな。その手前の段階は、第87条(未遂)と第88条(予備・陰謀)が受け持っておる。

死刑のみという意味

刑の重さは、刑法9条・10条が定める順序で比べます。死刑死刑しけい刑法11条により、刑事施設内において絞首して執行される刑。言渡しを受けた者は、執行に至るまで刑事施設に拘置されます。用語ページを見る →は主刑主刑しゅけいそれだけで独立して言い渡すことができる刑のこと。刑法9条は、死刑・拘禁刑・罰金・拘留・科料の5種類を主刑としています。用語ページを見る →の中でもっとも重い刑です。

法定刑が死刑だけの場合、刑を軽くする道は減軽しかありません。刑法68条1号は、死刑を減軽するときは無期または10年以上の拘禁刑とすると定めています。酌量減軽酌量減軽しゃくりょうげんけい犯罪の情状に酌量すべきものがあるときに、刑を減軽すること(刑法66条)。法律上刑を加重・減軽する場合でも、さらに行うことができます(67条)。用語ページを見る →(66条)も、この条文を通じて働きます。

場面 結果
減軽事由がない 死刑
法律上の減軽・酌量減軽がある 68条1号により無期または10年以上の拘禁刑

章の全体像

第三章「外患に関する罪」に置かれている条文は、次のとおりです(第83条から第86条まで、および第89条は削除)。

条文 内容
81条 外患誘致
82条 外患援助外患援助がいかんえんじょ日本国に対して外国から武力の行使があったときに、これに加担して軍務に服し、その他軍事上の利益を与えること(刑法82条)。用語ページを見る →
87条 81条・82条の罪の未遂
88条 81条・82条の罪の予備・陰謀

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処せられる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法81条は法定刑として死刑のみを定めています。

司法試験正誤問題AI生成類題

外患誘致罪について酌量減軽をする場合、刑は無期または10年以上の拘禁刑となる。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法71条により酌量減軽も68条の例によることとなり、同条1号は死刑を減軽するときは無期または10年以上の拘禁刑とすると定めています。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

刑法でもっとも重い一条じゃ。次の第82条と読み比べると、条文の作りの違いがよく分かるぞ。

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