刑法第44条・総則

刑法第44条:未遂罪

「未遂を罰する場合は、各本条で定める」。この一文があるため、未遂が処罰されるのは条文が明記した罪だけになります。総則と各則の役割分担を示す短い条文です。

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レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

未遂って、どの犯罪でも罰せられるんじゃないの?

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

ちがうのじゃ。第44条がそこをはっきり決めておる。「未遂を罰する場合は、各本条で定める」。つまり、各則に「前項の罪の未遂は、罰する」と書いていなければ、未遂は処罰されん。

条文の内容

未遂を罰する場合は、各本条で定める。

43条と44条の役割分担

未遂未遂みすい犯罪の実行に着手して、これを遂げないこと(刑法43条本文)。未遂を罰するかどうかは、刑法44条により各本条が定めます。用語ページを見る →をめぐる総則の条文は2つあり、担当が分かれています。

条文 決めていること
43条 未遂の刑をどう扱うか(減軽できる/中止したときは減軽・免除する)
44条 未遂をそもそも罰するかどうかは各本条が定める

レガちゃんパグ犬 / 見習い駅長

じゃあ、各則を見にいかないと分からないんだね。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

そのとおり。たとえば内乱の罪では、刑法77条2項が「前項の罪の未遂は、罰する」と定めておる。しかもただし書で、付和随行して単に暴動に参加した者は未遂処罰の対象から外しておるのじゃ。外患誘致・外患援助については、87条が「第八十一条及び第八十二条の罪の未遂は、罰する」とまとめて定めておる。

未遂処罰規定の書かれ方

刑法の中で未遂処罰は、おおむね次のような形で定められています。

書き方 例
その条の項として定める 刑法77条2項(内乱の未遂)
章のまとまりについて独立の条を置く 刑法87条(外患誘致・外患援助の未遂)

いずれも、未遂を罰する旨が明記されているという点は共通です。明記がなければ、実行に着手して遂げなかったとしても、その罪の未遂として処罰されることはありません。

資格別の演習

司法書士正誤問題AI生成類題

犯罪の実行に着手して結果が発生しなかった場合、刑法43条により、すべての罪について未遂として処罰される。

解答・解説を見る

解答:×

誤りです。刑法44条は「未遂を罰する場合は、各本条で定める」としており、未遂が処罰されるのは各本条に定めのある罪に限られます。

司法書士正誤問題AI生成類題

内乱の罪については未遂を罰する旨の規定があるが、付和随行しその他単に暴動に参加した者については未遂は罰せられない。

解答・解説を見る

解答:◯

正しい記述です。刑法77条2項は本文で内乱の未遂を罰するとしつつ、ただし書で同条1項3号に規定する者(付和随行者等)を除いています。

ガレ博士フクロウ / 駅長補佐

短い条文ほど、効き目は広い。第44条は刑法全体にかかる約束事じゃ。ここで第八章は終わり、次は第九章「併合罪」に入るぞ。

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